活動報告

2021年3月30日

活動報告令和2年度 第5回涯研修会を開催しました(多職種連携で栄養を考える研修会)

テーマ:「口から始まる健康」
① オンデマンド講演(事前視聴)
日 時:令和3年2月24日~令和3年3月3日
  講 師:西山順博先生(医師)
     「withコロナ、postコロナ時代における在宅栄養管理」

② グループディスカッション
日時:令和3年3月3日 20時00分~21時15分
場所:ZOOMによるオンライン開催
参加人数 歯科衛生士会会員12名、栄養士会12名、介護支援専門員18名、 講師、合計43名)


今回の研修は、オンデマンド講演を事前視聴し、当日グループディスカッションを行うという形で開催されました。


西山先生の講演では、新型コロナウイルスの影響と対策について、胃ろう・中心静脈栄養等の人工的水分・栄養補給法についての近年の動向、緩和ケアとして胃ろうを使用することの意義等をお話いただきました。また、大津市における地域連携のための取組(在宅療養サポートチーム構想、おうみ在宅療養連携シート、骨折寝たきり予防対策委員会)についてもご紹介いただきました。地域包括ケアシステム時代において、緩和ケア、フレイル予防、メタボ予防の3つの側面から、住民の栄養管理が大切であると提唱されました。


3月3日のグループディスカッションでは、在宅療養を支えるためにそれぞれの職種ができることを話し合いました。各グループから、コロナ渦でお互いが会えない中、工夫したことや栄養管理において、かかりつけ医の理解が重要であること、高齢者の受診控えやフレイル進行があったこと、難病患者の胃ろうについて、講師への質問、栄養ケアステーションの活用方法、退院時の情報提供の重要性等の意見が出ました。


講師からは、「このように話し合う機会はとても大切で、歯科医師と歯科衛生士のように、医師と栄養士の関係性を作りたい。栄養指導は、医療保険は比較的算定しやすいが、介護保険の算定は手続き上ハードルが高いという面があり、介護保険をお持ちの方に対する栄養指導は、栄養士と連携できない医師も多い。大津も10年かけて取り組んできたので、皆さんからの働きかけもお願いしたい」との講評をいただきました。


今回の研修では、栄養だけにとどまらず、多職種連携でコロナ渦をどう切り抜けるか、お互いの思いや相談先を知り、そこから歯科衛生士がやるべきことを考える機会になりました。今回の研修を機に、歯科衛生士が知識や技術を深め、よりよい支援ができるようになることを願っています。

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