活動報告

2021年8月3日

活動報告令和3年度 第1回研修会を開催しました

日時:令和3年6月27日(日)
場所: オンライン研修会(ZOOM)
テーマ:「糖尿病患者の口腔管理」~糖尿病患者に必要な口腔管理とケア~
講師 :西村 英紀先生(歯科医師)
参加人数:65名
(滋賀県歯科衛生士会会員 55名、県外会員 4名 会員外 6名)


 令和3年6月27日、オンラインによる研修会を開催致しました。サンスター株式会社様と共催にて、九州大学大学院歯学研究院口腔機能修復学講座歯周病学分野教授 西村英紀先生をお招きし、「糖尿病患者の口腔管理」~糖尿病患者に必要な口腔管理とケア~について学びました。

 

 糖尿病は、炎症による血糖コントロールの悪影響や易感染性などの考慮が必要な事、歯周病の内毒素が炎症を引き起こすため、炎症のコントロールが大切である事に加え、歯周病の内毒素は全身に波及すること、慢性炎症が他の組織に波及し、炎症マーカーCRPが上昇する研究データなどを紹介いただきました。


 若い時に比べ、壮年期に肥満傾向の方では、歯周病菌の毒素が体内に入って過剰に起こる炎症がインスリンの作用を弱めるため、定期的な歯科医院での歯周治療を受けることで過剰な炎症を可能な限り軽減すること、糖尿病はインスリンの作用不足で血糖値が上昇する病気のため注意が必要なことを学びました。


 また高齢者の栄養状態が悪化傾向の方では、可能な限り栄養の経口摂取をサポートし、よく噛んで味わって栄養を摂取することで、筋力の低下に努める筋肉細胞はインスリンに反応して糖分を栄養源として取り込むため、噛む機能を維持することが大切であることを教えていただきました。


 先生のお言葉の中で、慢性病である糖尿病の患者は定期的なチェックが最重要であること、患者さんと接する時間が最も長いのは歯科衛生士であること、歯科医院では看護師、栄養士、歯科衛生士と一人3役をこなす必要があるため、いかに正しい知識を理解した上で患者と向き合っていくかを教えていただきました。今回参加された歯科衛生士が、歯科診療の現場に活かせることを願う研修会になりました。


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